【咲SS】saki/zero 第15話:凱旋 [完]

長々と続いたこの話も今回で最終回となります。
詳しくはあとがきをご覧下さい。

■saki/zero 第15話:凱旋

第61回・インターハイ・会場

8日目

決勝戦

入場口

恒子「ちょっと、入れないってどういう事ですか!」

恒子「折角チケット買ったのに!!」

??「入れないの?見たかったのにな~、しらんけど」

係員「昨日の照明故障で一部の客席が使えなくなってます」

係員「申し訳ありませんが払い戻しいたしますので」

恒子「そんな~」

恒子「2回戦で格好良く逆転した『丸襟にグレーのリボンの学校』が決勝に出たから」

恒子「生観戦楽しみだったのにな~」

恒子「仕方ない・・・テレビ観戦で我慢するか~」

??「あっちの喫茶店でTV放送やってるぽい、しらんけど」

・・・

土浦女子・控え室

健夜(・・・昨日、気がついたら試合が終わっていた)

健夜(対戦相手の赤土さん・・・すごく苦しい表情だった)

健夜(・・・あれが・・・私の『力』・・・)

健夜(人の心を『壊す』ちから・・・)

健夜(彼女・・・大丈夫かな・・・)

2年生「先輩!」

健夜「ど、どうしました?」

2年生「今日の対戦相手の朝酌女子ですけど」

健夜(埜上さんの学校・・・)

2年生「大将戦に出る予定の選手が変更になりました」

健夜「え?なんで急に?」

2年生「何でも体調不良だとかで、補欠の人が変わりに出るそうです」

健夜「そんな・・・」

2年生「急に変更されても対策してないから困りますよね」

2年生「でも先輩なら大丈夫ですよ!」

・・・

実況「団体戦・決勝戦開始です!」

・・・

実況「第61回・インターハイ団体戦」

実況「優勝は茨城県代表」

実況「土浦女子!初優勝です!!」

・・・
・・・

恒子「あの!」

健夜「は、はい?」

恒子「サイン貰えますか?」

健夜「あ、はい・・・」

恒子「いや~すごい、いい試合でした」

恒子「あんな試合の実況やってみたいですね~」

健夜「・・・」

健夜(・・・埜上さん・・・いつか必ず・・・)

第15話・了

・・・
・・・
・・・

??「小鍛治健夜さんですね」

??「あなたを『恵比寿』にスカウトに来ました」

??「うちに来れば望むもの何でも手に入れられますよ」

・・・

??「はるちゃんお帰りなさい!」

??「インターハイカッコよかったです!」

??「これからも応援してます!」」

・・・

??「退部?」

??「はい・・・」

??「そうか・・・」

・・・

??「ん~やっぱアナウンサー養成学校とか行った方がいいのかな~」

??「そんなことしらんし」

・・・

??「『こども麻雀クラブ』?」

??「ああ、そろそろ麻雀と向き合う努力をしないとな」

??「そう・・・がんばって・・・」

・・・

??(・・・私は負けない)

??(・・・私が『壊して』しまった人の為にも)

??(・・・あの人が弱かったんじゃない事を証明する為にも・・・)

・・・

??「その子は?」

??「有望な新人!」

・・・

??「『西』が再び動き出したか・・・」

??「そろそろ次の『コマ』を用意するか・・・」

・・・

??「そしてこれは・・・」

??「史上初の九冠に向けてのリーチでもあります!!」

・・・

??「新人ちゃん中東の元傭兵なんだっって?しらんけど」

??「そんな事ありまセン、ノーウェイノーウェイ」

・・・

??「うちを抜けて地元チームに移籍する?ふざけた事を」

??「うちを・・・恵比寿を敵に回してこの業界にいられると思ってるのか?」

??「それでも私の意志は変わりません」

・・・

??「私・・・またここで麻雀がしたい・・・みんなと・・・」

??「そうなったらいいなって・・・私もずっと思ってた・・・」

・・・

??「今でも『視る』んだ。何を捨てても相手に振り込む。。。」

??「まだまだ正面から向き合えてはいないか・・・」

・・・

??「はじめまして・・・5年振りだね」

??「うん・・・『はじめまして!』・・・もう忘れないよ」

・・・

??「そんなオカルトありえません!」

・・・

??「みんな~牌のお姉さんだよー☆」

・・・

??「本気なの?」ドクン

??「大まじめらしいよ?」

??「インハイか・・・」ドクン

??「私も連れてってくれないかな・・・」

晴絵「インターハイ」

saki/zero 完

 

 

■ ~ あとがき ~

思いの外時間が掛かりましたがなんとか最後まで行きました
全15話、アニメ阿知賀と同じ話数ですが書きたい事はもっとありました。
かなり脱線気味なネタもあったんですが、結構削りました。

小鍛治健夜 vs 赤土晴絵の試合、もしかしたらもっと濃い描写を期待していた人もいるかも知れません。それこそ阿知賀のじゅんけつ先鋒戦の様な。
さすがにあれ程のモノは書けません。
細かい描写を始めると残り2人の対戦相手もキャラ作りする必要ありますし、オリジナル要素が多くなってしまいますので、あの程度に留めるのが良いかなと思いました。

最後まで読んでくれた方がいましたら感謝感謝。

以下ネタばらし的な余録

■書き始めの事

実は1話だけが思いついたネタで続ける予定ではありませんでした
タイトルに「第1話」と入れたのも単にネタのつもりでした。
ですが書いてみると色々妄想が膨らみ、とりあえず書ける所まで書いてみようという気持ちになりました。 さすがにここまで続くとは思ってませんでしたが。

途中脱線しそうになったので一部設定を「外伝」として外出ししたりもしましたし。

■小鍛治健夜の能力

SS内で出てくる彼女の能力はもちろん勝手な想像です。
心が折れる、牌に触る事すら出来なくなる状況ってどんなだろうと思って考えてみました。

1つめが「諧謔曲(スケルツォ)」

単純に牌が重く感じる事による試合を続ける気力を萎えさせてしまう力です。
「最強=母なる大地=重力」といった感じのの連想です。
能力名は「冗談じみた能力」という意味からの命名です。

2つめが「葬送曲(レクイエム)」

元ネタはご存じジョジョです。永遠に死に続けるディアボロのごとく、
永遠に振り込み続けるビジョンを視せられる能力です。
(厳密に言うと本家の能力とは違いますが)

実業団時代でも続くトラウマ、晴絵にはまだ振り込む未来が視えてるのかも知れません。

■埜上はやり

この作品の最大のキモというか独自設定によるオリジナル?キャラ
もちろん中身は「瑞原はやり」ですが。
名字は当然ながら「上埜さん」からの借用。この名は「何かあって名字が変わった」を端的に表せる、咲FANにはとっても使い勝手のいい記号です(笑

阿知賀編や、外伝「ふくよかにすこやかに」での態度を見るかぎりでは、健夜は晴絵の事自体は意識しているけど、牌が持てなくなるほどの状況に追い詰めた事については特に意識してる様子が窺えませんでした。
なので健夜が「どうしても勝ちたい」という意識を持たせる別の要素が欲しかったのであの様な設定にしました。

決勝をあっさり流したのもメインが「準決勝での小鍛治VS赤土」なので、それ以降の話は蛇足になるかなと。

エピローグ部分にも少しだけ書いてありますが、この後プロになってから2人は再会し、ある切っ掛けで過去を取り戻し、また「☆」な感じの性格に戻ります。
彼女が(28)にしてあの様な感じなのは失ってしまった青春時代を再度取り戻したいという意味からです。

■プロ達

思わせぶりに出てくる大沼プロやトシさん。
それぞれ設定は考えてますが、やはり本筋である「10年前のインハイ」からはみ出てしまうので、臭わす程度で止めておきました。

幾つか挙げてみると

・「西日本麻雀協会」と「東日本麻雀協会」の2つのプロ組織が存在
・2つの団体はそれぞれ麻雀に対する理念などで衝突がある
・西では能力者を人工的に作る研究をしている
・瑞原はやり、戒能良子もその研究の被験者
・プロチームで最大勢力(権力)を誇るのが「恵比寿」(東日本所属)
・健夜の世界ランキングが2位から973位への急落にも「恵比寿」が関わっている
・トシさんは「12年前」時点ではプロ「7年前」時点では引退している設定

あとは6年前編の藤田靖子のその後も書いて見たい所でした。

■南浦プロ

第3話(6年前編)でトシさんと話ているのは南浦プロ(南浦数絵の祖父)です。
今読むとちょっと口調が変だったかなあと思いますが。
後々に出そうと思ってましたが上記理由もあり特に何もなく終わりました。
予定ではこんな感じ

・元々西側の人間で麻雀の能力者を人工的に作る研究をしていた
・ある事件で西を離脱、トシさんの庇護下で東(長野)へ
・その後、協会への復讐の為かつての技術で孫娘(数絵)を能力者に育て上げる
・アニメ23話での敗退後に数絵とは決別し行方不明に

■「カスミ」について

こちらも思わせぶりに各話で登場(暗躍)している「カスミ」 想像が付くと思いますが、石戸霞の関係者です。

7年前編や「SIDE:健夜」に出てくる「カスミ」は石戸霞の「祖母上」です。
そして「SIDE:晴絵」の「香澄」は石戸霞の母親。

これはコミック10巻にある霞さんの回想シーンで「祖母上」が一度も霞さんを名前で呼ばなかった事から妄想し、 「石戸家の長女は代々『カスミ』の名を名乗る」という設定にしてみました。

ちなみに奈良から帰った香澄さんは晴絵を連れ帰らなかった事により裏切り者とされ、それを発端に事件が。。。とかいう予定は上記の(以下略

この辺はいつか練り直してまた作品にしてみたいですね。
咲本編とはさらに外れてしまうのでアレですけど。

■外伝について

外伝「マイヒメ」の所でも書いてますが、準決勝のあの試合を観戦していた数人の子供達が能力を開花させています。
怜が生死を彷徨った結果「一巡先を見る力」を得たように何かのきっかけで目覚めた人も他に居たのでは無いかと。
強力な「能力」を目の当たりにして自分も目覚めてしまうのはありかなと。
マイヒメ以外のキャラにつても書いて見たいですねえ。
「マヨヒガ」「収穫の時」辺りは色々と考えてたりするんですが。

■福与恒子

こーこちゃんはすこやんの試合はTV観戦なんですよね。
そうなると「ふくよかにすこやかに」最後の、あのサインをもらったシーンはいつなんでしょう?

このSSでは

・元々試合観戦する予定だった
・会場までは行ったが何らかの事情で観戦できなかった
・その為会場近くでTV観戦していた
・閉会式に会場へ行ってサインを貰った

という事にしました。
あと咏プロとは同い年かな~と勝手に妄想してたり。

以上です。長々とお付き合い誠にありがとうございました。(ぺっこりん
右サイドバーに「自作SSS一覧」というリンク集を置いてあります。
まとめて読みたい方がいらっしゃいましたらそちらからどうぞ。

??「10年前だからね!20年前じゃないよ!!」

seela の紹介

ゲーム(RPG)やマンガ好きな一般人。最近は日常系など緩い作品が好きです。
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【咲SS】saki/zero 第15話:凱旋 [完] への4件のフィードバック

  1. 名無し のコメント:

    乙乙
    でも埜上さんの過去は書いてほしいな。

    • seela のコメント:

      そうですね。
      機会があれば色々溜まった設定をつかって書いていこうかと思います。
      とりあえずは小ネタ的なのを色々と。

  2. 匿名 のコメント:

    15話+外伝乙です とてもすばらでしたぜ。

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